TEDxTOKYOで茶の湯の裏側

先日 http://www.tedxtokyo.com/ TEDxTOKYOにて茶の湯をしてきました。

f:id:hynm_matsumura:20140605163258j:plain

 

TEDxとはテクノロジー エンターテイメント デザインの略で

「広める価値のあるアイデア

を共有するコミュニティです。

 

すっかりプレゼンテーションで茶の湯についてお話するもんかと

思っていたのですが

主催者側からの要望は

「若者が茶の湯ってかっこいい!と思うようなパフォーマンスをしてくれ!」

とのこと。

先方のイメージとしては レイブのど真ん中でお点前をしているような図。

 

さんざん ビーチやカフェ等通常茶会を開催しない場で茶をしてきた僕も

これはどうしたものか?と悩みました。

f:id:hynm_matsumura:20140605161503j:plain

 

時間も数分と限られている中で

歴史があり 建築 食 工芸 文学 食 書 思想等様々な領域を含む

茶の湯をプレゼンすることなど不可能だ!

また奇をてらうだけのパフォーマンスでは更に誤解を与えるだろう、と。

 

また一方で、世界中の方々が興味あるメディアにおいて茶の湯についてご説明できる

機会もめったにないだろうなーと。

こんな茶レンジなかなかない!

 やるしかねーだろ!と腹をくくりました。

少しでも茶の湯に興味をもってくれるきっかけにでも

なればこの上なく嬉しい事です。

 

 目指すはTEDxとしてのエンターテイメント性と茶の湯の両立。バランス。

今回のパフォーマンステーマはズバリ!「音」と「主客互換」です。

 

まずは音について

茶室に入ると静寂の中にも様々な音が聴こえてきます。

襖が擦れる音 足が畳に擦れる音 釜の湯が沸いて鳴る音

風が茶室を抜ける音 柄杓から水が落ちる音

f:id:hynm_matsumura:20090825141142j:plain

普段意識しない様々な音が茶室の中では細やかに聴こえてきて

まさに日常から一歩飛び出たような感覚に包まれます。

 

今回は400人ものお客様がいるステージは当然、茶室のように狭く 囲まれた空間ではありません。

通常の音ではお客さんの耳には届く環境ではないです。

であるからこそ それらの音を増幅して より分かりやすい形で

点前に連動して聴いて頂くことは可能ではないか!?

と考えました。

 

で音の制作 作曲を大学時代からの友人の

作曲家 DJ カンガルー鈴木さんにお願いしました。

http://www.kangarou-suzuki.com

彼は様々なラグジュアリーブランドや大手企業のCM音楽等を作曲する

売れっ子さん。

こちらの抽象的なムチャぶりも頼もしく応えてくれました。

通常の茶会で出る音のサンプリング 点前のシーン毎の世界観を表現した

音 外国での日本イメージも意識して 和楽器もイメージとして入れて

もらいました。

 

主客互換

茶の湯のひとつの理想でもあるこの言葉

もてなす亭主と もてなされる客が 相互に働きかけ 双方で一つの時間 場を

創造していくことです。

本来なら4時間の茶事においてその活動をするのですが

いわゆる、お点前においても 道具を清めるという動作を通じて 亭主は

茶を差し上げる自らの心を清め その場にいる客は亭主の心の働きや

身体的旋律 に心を寄せていき 「茶を喫する」 という一瞬の刹那に

亭主と客の心も一体となり融合していく、

このことをどうにか茶の湯をご存じない世界中の方に

より感覚的に理解できるよう表現できないか?

と考えた時に思い出したのが 

日米芸術家交換プログラムで来日している

NYからやってきた

AKIM FUNK BUDDHA | Coming Soon

AKIMさんでした。

 

彼はディレクター パフォーマンス・アーティスト 振り付け師で

とても茶の湯が大好き。

こちらの意図もすぐ理解してくれ

自らの身体のみで旋律を創りだす ボイスパーカッション BEAT BOXで

点前と亭主の心に添っていく客を代表してもらいました。

 

道具は今だから出来る表現として3Dプリンターで制作した薄器や

紙がスピーカーとなっていて音がでるお軸

利休さんの茶室と同サイズのアクリルでできた茶室にて点前しました。

 

道具や茶室の寸法そして お点前は本来の姿と変えていません。

 

前置きが長くなりました。

是非御覧下さい!

松村 宗亮 at TEDxTokyo 2014 - YouTube

 

いかがでしたか?

面白い! つまらない! 茶の湯を愚弄している!

様々なご意見があるかと思います。

全てのご意見ご感想が有難いです。

 

最後になりましたが

このような機会を頂いた

TEDxTOKYOの皆様 セレンさん

音を奏でる掛け軸/
利休梅紋様表装裂筋割り三段表装/圧電素子スピーカー&アンプ内蔵
本紙:ESSUさん
軸装:井上雅博さん(京表具井上光雅堂)

風炉 茶碗 花入 金理有さん

茶杓 茶室 俵藤ひでとさん 大久保文之さん

水指 大森準平さん

茶器 XSENSEさん

袱紗 安達大悟さん

資料ご提供 「へうげもの講談社

 会場にてまた画面を通じてこの茶会にご参加頂いたお客様

手伝ってくれた社中の皆

そしてカンガルー鈴木さん AKIMさん

本当にありがとうございました!

f:id:hynm_matsumura:20140605170356j:plain

 

本来、茶の湯が持っていた情熱的な創造性

それこそが僕の茶の湯の指針です。

 

茶の湯をもっと自由に!もっと楽しく!」